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「幸せホルモン」の本当の科学

更新日:2023年6月28日


このブログ上での『幸せ』とは満ち足りていて、不満がない状態を指します。そんな『幸せ』についてですが、私たちは普段、暮らしの中で様々な『幸せ』を感じることがあります。友人と楽しく話したり、目標を達成して喜んだり、例えは人それぞれです。そんな時、脳内ではどんなことが起きているの少しだけ想像してみて下さい。おそらく幸せを感じる何かが作られてそれが脳に伝わってるのではないかと想像できます。その通りで、脳はホルモンや伝達物質といったものをキャッチしてそれに応じた感情が込み上げてきます。ここでそれに関わる4つの物質を紹介します。


①「幸せホルモン」という言葉で有名になった愛情に関わるオキシトシン

②腸活のメリットに挙げられる気持ちを落ち着かせてたり、ポジティブさせるセロトニン

③報酬系と言われる目的の達成時などで起きる熱中や快感に関わるドーパミン

④運動中や作業中に集中力を上げたり、苦痛を和らげてくれるエンドルフィン


これら4つは無条件で得られるものではなく、また人によって多かったり少なかったりします。ただ、条件によってはこれらが得られやすくすることもできます。今回はオキシトシンについて解説します。


1906年に英国研究者ヘンリー・デールが脳の下垂体という場所で分泌される物質を発見し、当初は母乳の分泌、子宮の平滑筋に作用して出産を促すものだと思われていました。その後、研究が重ねられ、オキシトシンは男女共通して分泌されるホルモンであり、その作用は精神活動や社会性の行動にも影響を与えることがわかってきました。その一つに動物実験でオキシトシンを点鼻薬で吸入させ、恐怖や不安などで見られる行動の減少が確認されました。なお、人での実験でも「オキシトシンを点鼻スプレーによって接種し、知らない人への恐怖や不安が軽減される」ことが報告されております。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3585234/

さらに自閉症を持つ小児や青年のオキシトシンをキャッチする細胞に変異があることから、精神疾患への治療に役立つと考えられており、これに関連して過去に国内でも自閉症患者への大規模な調査を行われました。結果はオキシトシンの効果を証明できませんでしたが、まだまだ調べる余地があると思われます。


ここまでのところで話を整理すると、

①オキシトシンは脳下垂体から分泌されるホルモン

②女性では出産時に大きく関わるが、男性も分泌される

③その効果は対人に対して不安や恐怖を和らげることが考えられる


ここからは私個人の意見ですが、よく耳にする「幸せホルモン」であるオキシトシンの現時点でわかっている役割は、動物や人の社会性の構築に必要なホルモンであると言えます。単純にオキシトシンの分泌量が増えたから満ち足りているわけでなく、誰かと触れ合い対話することで人間性や社会性が刺激され、より『幸せ』になれるために必要なホルモンであると考えるとしっくりきます。私も知らない人と話すのは緊張しますが、オキシトシンがきっと和らげてくれると思って話しかけると幾分か楽になれます。

また、面白い実験について紹介します。花王株式会社が2020年に発表した研究では、やわらかい素材に触れるだけで唾液中のオキシトシンが増えると判明しております。生物・無生物を問わず、肌への心地よい刺激そのものが、オキシトシンを分泌させてくれるようです。

https://www.kao.com/jp/newsroom/news/release/2020/20201013-001/?_ga=2.72931345.345339108.1687099500-779585194.1687099500&adobe_mc=MCMID%3D68719392554835810200389018558364763579%7CMCORGID%3D952B02BE532959B60A490D4C%2540AdobeOrg%7CTS%3D1687099608#kao_Cook=3oF6ROTYVZaRFZWIVVKf

そう考えると普段からそういったものを身につけることは社会性を上げるコツなのかもと勘繰ってしまいます笑。ただ、ぜひ皆さんもこれから「幸せホルモン」のことを自分が新しい友人、知人を作るための手助けしてくれるものと知っていただけるとうれしいです。

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